虹の風学修館 北浜南教室

幼児~中学生のための少人数制学習塾・虹の風学修館「北浜南教室」のブログです。
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小4

【小4B】算数上「がい数を使った計算」

私「みんなの好きな食べ物ってな~に?」
生徒「急に言われても・・・」「お菓子の名前でもいいの?」

授業が始まってすぐの、あまりに突拍子のない私の質問に戸惑う生徒たち。でも・・・

生徒「じゃぁ、・・メロン!」「フカヒレのラーメン食べ終わった後のスープ!」「アイス!」
私「んじゃぁ、嫌いな食べ物は?」
生徒「野菜!」「ナス!」「魚!」

今度は迷いがありません。挙がります、挙がります(笑)。
一通りの発言が終わるのを待って、私はさらに子どもたちに質問してみました。

私「今、挙げてくれた食べ物って大体いくらくらい?」
生徒「え、値段?」「そんなの分かんないよ・・・」
私「じゃぁ、自分が値段をつけて売るとしたら?」
生徒「う~ん・・・ 315円とか?」「メロンは高そう。1008円にしよう♪」「フカヒレのラーメン食べ終わった後のスープとか、値段付けれんらぁ・・・」「麺と具がない分だけ安くすれば?」「そっか♪じゃぁ、211円だな」「安っ(笑)!」

好きな食べ物、嫌いな食べ物に思い思いの値段が付いていきます。そして、黒板に一覧表にして書いてもらいました。ここからが授業本番です。

私「じゃぁ、これ。全部でいくらぐらい?」
生徒「ちょっと待って!計算する!!」「大体でいいんでしょ?」
私「大体でいいよ」

答えは大きく分かれました。
Aくんはなんと!大体ではなく、1円単位まで全て計算してくれているではありませんか(笑)! Bさん・Cさんは四捨五入を使った後に足し算をして求めてくれました。が、2人の答えが一致しません。どうやら、四捨五入をした位がそれぞれ、一の位と十の位と異なっていたようです。最後に、Aくんのおかげで、全ての合計に一番近かったのはCさんだということが分かりました。





 予習を進めるうえで、私が一番心がけていること。それは、「虹の風の授業だけでなく、学校の授業でも新鮮味を感じてもらえるような授業をする」ことです。塾で予習学習をしたがために、<学校での授業がつまらない>と感じ授業を聞かない…なんてことになっていては、予習の意味がありません。それこそ本末転倒ですよね。
 予習をすることによる効果は主に次の2つが挙げられます。1つは、<あ、これ虹の風でやったな>と思い出してもらうこと、もう1つは、<虹の風ではこういう風にやったけど、学校ではこんな風にやるんだ。同じ単元でも、やっていることは同じなのに、なんだか雰囲気が違うな>と興味・関心を維持してもらうことです。これを無視した予習は、学校・家庭での学習はただの反復練習となってしまい、学習をつまらないものにしてしまいます。

 子どもにとって、学習は学校・家庭といった日常と一体化していると言っても過言ではありません。私は「授業内のこの時間だけ楽しい授業にする」のではなく、「その後の学習までもが楽しくなるような授業」を目指し、今後も子どもたちに寄り添った学習をしていけたら、と思います。

(岩瀬)

【小4B】国語上「一つの花」

 前回、小4Bクラスの国語の授業では、「一つの花」の単元に入りました。この物語は戦時中、出征していく父親を前に「ひとつだけちょうだい」と食べ物をねだり泣き出した小さな子どもに、プラットホームの端に咲いていた一輪のコスモスを父親が見つけてきてプレゼントする、というお話しです。(これは、戦時中の食糧難を背景に描いたものです)

 さて、授業を始めるため「一つの花」を私が音読しようとした時のことです。


生徒A「先生!これ、戦争の話でしょう?」
生徒B「そうだよ!これ、戦争の話しじゃんね、先生?」
私「そうだけど… なんで知ってるの?」
生徒B「家で読んできちゃった!」
生徒A「でも、私この話しあんまり好きじゃない。」
生徒C「なんで?」
生徒A「だって可哀想なんだもん…。」
私「可哀想?」
生徒A「うん。だって、あの子(主人公)が食べるもの、あまりないんでしょ?それに、戦争みたいな、戦うことは私嫌い。だから、この話し好きじゃない。」
生徒C「そうなんだぁ…。私は別にこのお話し嫌いじゃないけど。でも、私も戦争は好きじゃない。っていうか、嫌い!」


 物語文に興味をもって、自発的に予習をしてきたこと。正直、驚きました。それから、自分の考えを、ただ単純に“嫌い”という括りの中で考えるのではなく、“なぜ”“どうして”と自分自身の気持ちを進んで分析し発言してくれたこと。その発言に対して、普段はあまり自分の意見を主張しない生徒が、自分の意見としてそれを発信してくれたことに喜びを感じました。そして、授業の中でも・・・


私「配給ってなんだろうね?」
生徒A「知ってる!」
生徒B「ニュースでやってるの、俺見た!」
私「ニュース?」
生徒A「あぁ、やってた!地震の時になんか言ってた!」
生徒C「あぁ… 私も聞いたことある!!」
私「じゃぁさ、さらに聞いちゃうけど、配給ってどんなことするの?」
生徒A「要はさ、あれだよ。困っている人に食べ物配るんだら?」
生徒B・C「(うんうん、と頷く仕草)」
私「なるほどね。ちなみに、配られるのは食べ物だけ?」
生徒A「ううん。物資も!」
私「おぉ、難しい言葉知っているね。ところで、物資ってなに?」
生徒B「う~ん、洋服とか。…とりあえず、物だよね?」
生徒A「とにかく、食べ物以外にも、色々あるってこと!」

 
 『配給』という言葉を聞き、これまで見たこと、あるいは聞いたことを総動員しての話し合い。この後、実際の戦時中の配給の写真を見せると、納得したような顔を見せてくれました。





【↑ 戦時中の配給の写真】

そして…


生徒A「思ったんだけど、何か物をもらう時に並んでる感じが、今とあまり変わらないね。」
生徒C「でもさぁ、着てる洋服や髪型、手にもっているものは今と全然違うよ?」
生徒B「本当だ!これなんか、カツオくんだし、こっちはワカメちゃんみたい(笑)」
生徒A「そしたら、こっちは船さんで、隣りにいるのは波平だぁ!!(笑)」
一同「確かに~!!!(爆笑)」

 
 最後、話は脱線しましたが、私が誘導しなくても、現代と当時の様子を比較し、類似点や相違点を写真から読み取ろうとしてくれました。子どもたちが何気なくしていたこの会話こそ、実は非常に大切なものだったのです。
 こういった現代とは異なる時代の物語文を読んでいる時、私は聞いている生徒の顔を見ながら、<全然違う世界の話しを聞いているような気がしているんじゃないかなぁ><イメージが湧き辛いのではないかなぁ>と思うことがあります。実際話しを聞いてみても、「大体こんな感じかな、っていうイメージはあるんだけど、今とは全然違う時代だし、やっぱり違うような気がしてきて最後は分からなくなる」とか。
 想像するに、子どもたちの中では戦争時代と現代とでは、点と点のように別々の世界のもの、という認識をしているのでしょう。でも、実際には時の流れに伴い、少しずつ変化することはあっても、変わらないものが確かに存在します。それは時代と時代が別々に分かれているのではなく、一つの線で結ばれているからこそのものです。それを確認するためにも、今も昔も使われている言葉の意味や内容について考えてみたり、上記のように昔の写真と現代を比べて、「何が同じで、何が違うのか」に着目して考えることが大切なのではないでしょうか。それがイメージを膨らめやすくさせる第一歩に繋がるように感じます。今後、どのような話し合いが展開されていくのか楽しみです。

(岩瀬)

【小4C】保護者会を実施しました。

 先日6月9日、小4Cクラスの保護者会を実施しました。
 小4Cクラスは演劇好きの子どもたちの集まり。授業内の発表も活発で、様々な発想が毎週飛び交う、明るく積極的なクラスです。

 さて、今回このクラスの保護者会を開いた目的は、「小学生で大切にすべきことは何か?」について、ともにお考えいただくこと、子どもたちの授業でのリアルな様子をお伝えすることにありました。
 そこで、まず始めに“学ぶ面白さとは?”をテーマに、室長が小5で取り扱う単元、「小数のかけ算」「小数のわり算」の模擬授業を行いました。計算に自信のあるお母さんと、自信のないお母さん。
「こうじゃなかった?」
「え、そうだっけ?」
 自然とお母さん方の間で、意見や考えがこぼれ出します。わいわい盛り上がったところで、1人のお母さんがふと真顔で言いました。
「もしかして、子どもたちも、毎回こんな感じなんですか?」
 私はなんだか嬉しくなりました。
 と言いますのも、普段、お母さんの目には映ることのない生徒たちの授業での様子が、お母さん自身の体感によってお伝えすることができたように感じたからです。
 一通りを体験していただいた後、小4Cクラスで扱った(国語「白い帽子」の演劇の)授業風景を撮影した映像を見ていただきました。登場人物になりきって演じる子どもたちの様子に、たびたび笑いと歓声が上がっていたのが印象的です(このような形で子どもたちのリアルな様子をお伝えすることができて本当に良かったな、と心から思います)。

 さて、最後は私の模擬授業(国語)です(まさかの模擬授業第2弾に、お母さん方もびっくりされていました(笑))。
 今回はセルフ・カウンセリング(自己発見法)と呼ばれるものを取り入れ、私が扱っている2つのステップをご紹介しつつ、専用用紙の空欄部分、「相手の心のセリフ」について、各々考えてもらう作業をしていただきました(まさか、これで終わると思ってはいけませんよ!笑)。普段の国語の授業でも、虹の風では発表しあうことも大切にしていますので、今回はもちろん!それを忠実に再現させていただきました♪
 突然のことで、驚き照れるお母さん方(未告知ですいませんでした(汗))。
 それでも発表してくださったことに感謝しつつ、「自分の気持ちを大切にすること」が「相手の立場に立って考えることができる」ようになる第一歩であること、「心から感じる(深くまで文章を理解する)ことができた」ことが「登場人物になりきった演技を可能にした」こと、についてお話しさせていただくと、深く納得されたようでした。


 今回の保護者会を通して、私たちの目指している授業のあり方・考え方と保護者の方々が求められているそれらが一致させることができたように感じ、本当に嬉しく思いました。
 今後もこのような保護者会を開いていくことで、子どもたちの様子や虹の風の考え方をより深く、そして丁寧にお伝えしていきたい、と強く感じた一日でした。


(岩瀬)

【小4】算数「およそってなに?」

「“およそ”って言葉、どこかで耳にしたことある?」
 
 授業が始まってすぐ、私は生徒たちに問いかけました。
今回は概数の授業の1回目!・・・ということで、今回は「およそってなに?」について考えてもらうことにしました。突然のことで、きょとんとした顔を見せた生徒たちでしたが、すぐに元気なお返事が。


Aさん「あるよ!」
私  「お、あるんだね! ちなみに、それは何で聞いたの?」
Aさん「ニュースとかでおよそ何万人、って。」
Bさん「あ、それなら私も聞いたことある!」
Cさん「私、思い出した!車についてるやつで、およそ何百メートル先、左ですとか言ってたよ!」
Bさん「確かに!それなら、私もウチの車で聞いたことあるよ^^」
Dくん「あのさ~、俺思ったんだけど、植物の種類や動物の種類でも、およそって使えるんじゃない?ほら、だって数が多いじゃん。」
Bさん「あ~、確かに。」







 “概数”に出会っていないにも関わらず、それに直結する具体例が早くも飛び出しました。私たちはすでに、「“概数”は正確な数が調べられない時などに使う」ことを知っていますが、子どもたちはまだそれを知りません。私は次に、“およそ”の言葉はどんな言葉に言い換えることができるのか、みんなに考えてもらうことにしました。

     
私  「それじゃぁ、もう1個だけ質問ね? “およそ”が使われている場面を今、みんなが話してくれたわけだけど、この“およそ”、他の言葉に言い換えるとしたら、どんな言葉に言い換えられそうかな?」
Bさん「え、・・・違っててもいい?」
私  「間違ったっていいじゃない。言ってごらん?」
Bさん「きっと・・・?・・ああああ!!やっぱり、違ってる!?」
私  「いいじゃん、“きっと”!Bちゃんは、“きっとこのぐらい”の“きっと”に言い換えられると思ったのかな?」
Bさん「うん^^」
私  「なるほどね。大丈夫、自信持ちなよ!他にはどう?あるかな?」
Aさん「んー、じゃぁ、・・・“たぶん”!」
Cさん「“おそらく”!?」
Dくん「俺は、“だいたい”だと思う!!」


 このように、生徒たち1人1人が「これはどういうことだろう?」と考え、答えを出し、お互いにそれを共有し合うことで、「概数」の単元の基盤となる“およそ”に含まれる意味について、より深く考えることができたことと思います。皆さんももうお気付きかもしれませんが、“概数”という言葉は知らなくても、「“およそ”は正確な数が調べられない時などに使う」ということを、子どもたちははそれぞれの経験の中から学んでいたんですね。だから、“およそ”の言い換えもスムーズに行えたのです。


 1つの事柄を1箇所から考えるのではなく、別の方向から考えてみることは、子どもたちにとって、今までは知りえなかった新たな側面を見つける良いチャンスになるはずです。新しいことを自分で見つけ出すことは、知る喜びや楽しみに繋がっていくだけでなく、「自分の力で見つける(知る)ことができたんだ」という大きな自信と、「これを考えることができたんだから、今度も新しいことを見つけることができるかもしれない」という更なる希望にも繋がっていくと私は確信しています。私がそのようなきっかけを作り、子どもたちに投げかけることで、たとえ僅かであっても子どもたちに知る喜びや楽しみを味わってもらえたら幸いです。
(岩瀬)

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