「算数が嫌い」、「国語が苦手」。
こんな子どもたちに出会うと、私は必ず「どうして?」と尋ねるようにしています。というのも、理由なくその教科を「嫌い」になったり、「苦手」と感じたりすることはあり得ないからです。大抵の子どもたちは、私の問いかけにこう答えます。
「だって、授業がつまらないんだもん。」
「公式ばっかり覚えるのは苦痛だよ。どうしてそうなるのか分かんないし。」 
「(物語の内容が)イマイチ想像できないよ」
「どうやって文章を書けばいいの?」

ここには、勉強に対する子どもたちのSOSが現れていますよね。
彼らは、本音では「楽しい授業で学びたい」と感じているのです。
これを辿っていくと、更なる本音が見えてきます。
たとえば、
「公式の中身を具体的に、分かりやすく知りたい」
「物語を想像しながら読んでみたい」
「文章の組み立て方、表現方法を知りたい」
といったものです。
これは『知的好奇心を満たしたい』という欲求の現われと言えるでしょう。
 
私はこの『知的好奇心を満たしたい』という子どもたちの声一つひとつに応えていきたいと強く感じています。
子どもたちには「見て」「触って」「作って」実感し、発見する算数の楽しさを知ってほしいのです。
「見て」「話して」「再現」することから実現する、心で感じる国語の授業を体感してほしいのです。

たとえば、算数だったら、「分からない問題に出会ったら、まずは自分で分かりやすいように絵で表現してみる」。
国語だったら、「想像しにくい場面と出会ったら、実物が撮影された写真を見たり、登場人物になりきったりして劇をしてみる」。

大雑把な授業例ですが、どちらも想像力が求められます。ですから、私はまずできる限りの実物を用いての想像しやすい授業をし、想像ができるようになってきたら、今度は生徒が自分たちで作り上げていく、といったステップを踏みながら、授業の方を展開させていきたいと考えています。
 単元の終わりに「この単元好きになったよ!」「これ簡単じゃん!」・・・etc。

そんな声を生徒から聞けることを楽しみに、日々頑張っていきたいと思います。
(岩瀬)