虹の風学修館 北浜南教室

幼児~中学生のための少人数制学習塾・虹の風学修館「北浜南教室」のブログです。
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小4クラス

小学4年生【立体】

 今年度より、小学生の教科書が新しくなりました。内容はあまり変わっていませんが、学習する順番が変わったところもありました。
 例えば、小学5年生は、6月頃に学習していた「体積」が、今年度からは、4月に学習するようになっています。そのため、立体の復習をしました。
 

 私「立方体の展開図覚えてる?」
 生徒「覚えてるよ。こうでしょ!?」
  実際にノートに書いて見せてくれました。
 私「よくできたね。他の展開図は知ってる?」
 生徒「ほら!?」
  2つ目を書いてくれました・
 私「他には?」
 生徒「えっ、まだ!?大変だよ」
 私「そうだね。じゃーこれを使ってみて」

 6konarabe1

 6枚の正方形を渡して、考えてもらいました。ヒントも与えながら8種類見つけることができました。11種類あるんだよと伝えたらとても驚いていました。

 私「次に、今から直方体を作ってもらいます!」
 生徒「これならできるよ」

 hougan1

 とはいえ、各辺の長さを見取り図で示したので、上手に方眼用紙を使わないと、展開図を書ききることはできません。やはり、書いて、消してを繰り返していました。

 私「なかなかうまくいかないね。これを使ってみよう」
 さっき使ったものの長方形版を渡して並べてもらいました。

 6konarabe2

 これを見ながら書いて、無事完成。

 kansei
 
 「体感し、考える」 
 
 学ぶ楽しさ、おもしろさを伝えるために虹の風学修館が力を入れている取り組みです。毎月発行の教育情報誌でも紹介していますので、ぜひご覧下さい。

 (上村)

小4 国語「ごんぎつね」

ある日の国語の授業の様子をご紹介します

全4回に渡って勉強してきた「ごんぎつね」も、この日が最後☆
毎回場面ごとに、自分が感じたことを絵や文章にしてまとめてきました

いつもはにぎやかで元気いっぱいの小4・3人組もまとめのこの時間は真剣そのもの

北浜小4①

どの場面においても、ごんの気持ちがよく分かって、想いが溢れ出てくるんだって

みんなの作品がこんなにたくさん集まりました

北浜小4②


それでは
みんなお気に入りの1枚を見せてくれるかなー


まずはShiくん

北浜小4③

最後の場面
ごんや兵十になりきって気持ちがよく書けているね兵十の謝る姿…ウマすぎ
兵十の気持ちを思うと切ないね


続いてAちゃん

北浜小4④

最後の場面
ごんに気づいた時の兵十の表情がよく描けているねまるで挿絵そのもの
兵十の怒りの気持ちが、「ゆるさないぞー」の文字の大きさから伝わってくるよ


最後はSoくん

北浜小4⑤

最後の場面
文章では、秘密の「?」で表現しているけど、発表の時は兵十の気持ちをしっかり伝えてくれました
ゴンの絵、はなまるです


みんなとっても上手に書いてくれました
毎回みんなの前で発表して、拍手をもらった時のみんなの照れた笑顔が印象的でした

自分の思いをまとめて、考えを知ってもらうことって、伝える時はなんだか恥ずかしいけど、
思いを共有し合えた時は、とっても嬉しいものだよね

これからもみんなの意見や考えを、たくさん聞かせてね


                                                     (渥美)

【小4C】算数下「1より大きな分数」 ~譲り合いの心~

 「分数ってなんだっけ?」 
 授業の始まりに、突然私が問いかけることにもすっかり慣れた子どもたち(笑)。「こんなの簡単」と言わんばかりに、「何個あるうちのいくつ分を表すやつだよ」と元気に答えてくれました。

私「この円に3/4と2/4を描いてみよう。描いてくれる人!?」
全員「はぁ~い!!!」
Aくん「…なんだ、全員か。1人できないじゃん。じゃぁ、俺パスしとくわ。」
Bさん「Aくん、いいの?本当に私、描いちゃうよ?」
Aくん「いいよ、別に。俺、ここから2人が描き終わるの見てるよ。」
私「Aくん、みんなに譲ってくれて、ありがとうね。」

 普段は俺が俺が、と真っ先に描きたがるAくんですが、この日は少し違いました。

私「描き終わったみたいだね。それじゃぁ、この3/4と2/4。足したらどうなると思う?
Bさん「5/8になると思う!」
Cさん「私も~♪」
Aくん「え、そうかな?俺は違うと思う。5/4になるんじゃないの?」
Bさん「え、なんで?」
Aくん「だってさ、5/8だったら、8等分しなきゃいけないじゃん?でも、これどっちも4等分だし、1/4+1/4=2/4になるじゃん?同じように、3/4に1/4足したら、4/4になるら?そしたら4/4と1/4になって、足したら5/4になるじゃん!!」
Cさん「こういうことか!」
分数2
分数1

 この後、帯分数の書き方についての話し合いに発展していきました。上記の絵から、3人とも、すぐに1と1/4と書き表すことができることに気付くことができました。また、授業の中で、先にAくんがしたような、譲り合う光景が何度も見られました。とても嬉しいことですね。些細な場面ではありましたが、私はその度に「○○してくれて、ありがとう」と子どもたちに伝えました。
 大人の目からしたら、当然と思えるようなことや、些細なことだと思える場面かもしれません。しかし、子どもにとっては人知れず大きな我慢をしていたり、物凄い勇気を振り絞っていることだってあるのです。だから、そういった子どもたちの優しさに触れた時、私は言うようにしています。「○○してくれて、ありがとう」、と。

(岩瀬)

【小4B】国語下「3つのお願い」

 現在、小4Bクラスでは、「3つのお願い」の単元を学習しています。このお話は、元日に1セント玉を拾うと3つのお願いが叶う、というアメリカの言い伝えをテーマにした物語です。今回は、子どもたちに“主人公がお願いをしていく中で、(主人公は)何を感じたのか、どのように感じたのか、なぜそのようなことを言って(して)しまったのか”について、考えてもらうことにしました。
 そして、今回用いた教材がこれです。
カウンセリング用紙


 これは、セルフ・カウンセリング方式(相手が言ったこと・したこと、私が思ったこと・言ったこと・したことを時系列で交互に書いていく方法)を取り入れたもので、主人公の思ったことを埋めていくものです。
 初めてこれを見た生徒たちはもちろん戸惑いを見せましたが、「相手が言ったこと・したこと(左欄)に対して『わたし』(今回は主人公のことですね)が何を思って、そのような言葉を言ったのか、行動をしたのか(右欄)について考え、ひとつの流れになるように書いてみよう」と伝えると、それぞれ考え始めてくれました。

Aくん「相手が言ったことと、自分が言ったりしたことが、繋がるようにすれば良いんだよね?(・ω・`)」
私「そうそう^^」
Bさん「何を書いてもいいのかな?(・∀・)」
Cさん「繋がれば何でもいいんじゃない?そうだよね、先生?(・ω・;)」
私「そうだよ~。自分だったら、どう感じるかな?

 最初はワイワイ話していた子どもたち。でも、1人で考え始めると途端に静まり返り、各自が自身の心と向き合い始めたのが分かりました。
 この作業、実は保護者会の時にも何度かご紹介させていただき、実際にお母さん方にも模擬授業の中で体験していただいているものです。これまでのお母さん方の主な反応から見ても、この作業、大人であっても 一気に何行も埋めることはそうそうできないように思います。私でさえ、練習を1、2年続けてようやく書けるようになったほどです。

 子どもたちの心は柔軟です。Bさんは、何行も書き出してくれました。AくんもCさんも、最初は1行でしたが、私が「ここはこういうことなの?」「なんでこう思ったのだろう?」といった問いかけをしただけで、次々と書き加えていってくれたのです。
小4B作品集

 最初は「難しいよ…とぼやいていた子どもたち。帰る頃には、「持ち帰っても良い!?(☆∀☆)と目を輝かせていました(笑)。
 相手の立場に立って考えるやり方の一つに、この方法を取り入れて正解でした。言葉にするだけでなく、文字にして見ることで、これまで子どもたちが自身で気付くことのできなかった素直な心の声に、耳を傾ける良いきっかけになったのではないでしょうか。来週はこの発表です。相手と自分の心の声は十人十色であること、相手と自分とでは全く違う、ということを少しでも感じてもらえたら、と思います。

(岩瀬)

【小4B】国語下「アップとルーズで伝える」

 現在、小4Bクラスでは「アップとルーズを伝える」という単元の真っ最中です。今回は物語文ではなく、説明文。物語文の時は、それぞれの役になりきって演じてもらいましたが、今回は少し違います。今回の単元で一番大切にしたいこと―。それは、教科書の本文にもある、「アップで撮るものとルーズで撮るものは、伝えたい内容によって変わってくる」ということを、体感的に味わってもらうことです。そこで、虹の風ではアップとルーズを取り入れたビデオ映像を生徒たちの手によって作り上げてもらおう、という企画をすることになりました。テーマは自由、制限時間は3分間。

 小4Bクラスの生徒にも、早速挑戦してもらうことにしました。監督を始め、脚本、演出、役者、カメラ担当を3人で決めてもらうことに。思ったよりも早く決まりました。

Aさん「内容はどうするの?」
Bくん「ん~、幽霊関係とかは?」
Cさん「いいねぇ~。でも、どうやって幽霊を出すの?」
Bくん「突撃取材しました!みたいなのにして、虹の風に幽霊が現れた!?みたいな感じで出せば良いんじゃない?」

小4Bクラスの子どもたちは、幽霊好きの演劇好きの集まりです。そのせいか、上記のように、次々と具体的な脚本内容も決まっていきました。
小4Bクラスs脚本

<↑ 子どもたちが作った脚本>

そして・・・

Aさん「岩瀬先生には音楽を流してもらうのと、電気を消してもらいたいんだけど、やってくれる?」
「え~、私も参加するの」・・なんて内心驚きながらも、もちろん参加することに。笑

Bくん「だけどさぁ、インタビューされる人がいなくなっちゃったね。Aちゃんはビデオ係でCさんは幽霊係、岩瀬先生は音楽と電気係だもん。」
Cさん「じゃぁさ、その役は上村先生に頼めば良いんじゃない!? 」

 他クラスの講師も巻き込んでの授業になる予感!?
一体、どうなることやら・・・

 次回はビデオを用いての練習です。次回の授業までにどこをアップにして、どこをルーズで撮影するのか、それぞれの案を持ち寄ってくれるとのこと。これ、もちろん子どもたちが自分たちで考え出した、自分たちへの宿題なんです。これぞ、「好きこそ物の上手なれ」。好きなことには積極的になるどころか、宿題だって厭わなくなるものなんですね。

 「好き!」「楽しい!」と感じてもらえる授業の大切さを、改めて感じさせてくれたこどもたちへ。ありがとう。これからも一緒に、「好き!」「楽しい!」を増やしていこうね♪

(岩瀬)

【小4C】算数下「角」

「この四角の名前は何だっけ?」
「こっちの三角は何て呼ぶんだっけ?」

 新しい単元に入った時、私がまず始めにするのが「過去に学んだことを思い出す」作業です。これをするだけでも、子どもたちのひらめきに大きな影響を与えることができます。
 今回学ぶ単元では、これまでは大体でしか比べることができなかった角は「分度器を用いることで測ることができる」ことに気付き、「実際に正確に測ることができる」ことを目標とします。そこで、形の復習の後に、異なる三角定規を用いた、大きい角度の順番決めをすることにしました。

「こっちよりもこっちが大きい」
「定規同士を重ね合わせればどっちが大きいか分かるよ、ほらね!」
「っていうかさぁ、定規かなんかで何センチとかって調べれば、本当の大きさが分かるんじゃない?」
 
 導入の時点でこんな発想が生まれるとは・・・。正直驚きでした。その後、分度器をチラッと見せると・・・。なんと、分度器の存在を知っているではありませんか(笑)!! どうやら、お家にあるのを見て知っていたのだとか。しかし、そうは言っても、分度器でどう測れば良いのかまでは知りませんでした。分度器を渡しても、測りたい角の上でクルクル回して、悩みこんでしまうばかり。そこで、分度器を眺めて気付いたことをすべて挙げてもらうことにしました。皆さんだったらどのようなことを挙げますか?

分度器


 子どもたちがまず始めに気付いたのが、「左右どちらにも0と180があり、どちらにも始めと終わりがある!」ということ。次に「順序よく数字が2つずつ並んでいて、上下を足すと必ず180になる!!」こと。最後には「真ん中に直角があるよ!!」と気付くことができました。その直後に子どもたちは、定規の直角と分度器の直角を重ね合わせて言いました。

「この直角は90だよ!」
「本当だ~^^ じゃぁ、教科書(のかど)も90なんだね!」
「私、分かった! 測りたい角の頂点を真ん中のところに合わせたら、どれでも測れるんじゃない!?」

 それに気づいた子どもたちは、他の角についても、自分たちで調べ始めました。そして、2つの三角定規の角をすべて正しく測ることに成功したのです。

 一つが分かると他のものを知りたくなる―。知的好奇心の最も核の部分に、子どもたちが触れた瞬間でした。この後、2つの三角定規の内角の和がそれぞれ180°になることにも気付き、「これ以外の三角形でも同じ事が言えるの?」という疑問を投げかけてくれました。そこで、次回はこの疑問を、実際に子どもたちの手で確認してもらおうと思います。どんな発見がもたらされるのか、何を不思議に感じてくれるのか、楽しみです。
(岩瀬)

【小4B】算数上「がい数を使った計算」

私「みんなの好きな食べ物ってな~に?」
生徒「急に言われても・・・」「お菓子の名前でもいいの?」

授業が始まってすぐの、あまりに突拍子のない私の質問に戸惑う生徒たち。でも・・・

生徒「じゃぁ、・・メロン!」「フカヒレのラーメン食べ終わった後のスープ!」「アイス!」
私「んじゃぁ、嫌いな食べ物は?」
生徒「野菜!」「ナス!」「魚!」

今度は迷いがありません。挙がります、挙がります(笑)。
一通りの発言が終わるのを待って、私はさらに子どもたちに質問してみました。

私「今、挙げてくれた食べ物って大体いくらくらい?」
生徒「え、値段?」「そんなの分かんないよ・・・」
私「じゃぁ、自分が値段をつけて売るとしたら?」
生徒「う~ん・・・ 315円とか?」「メロンは高そう。1008円にしよう♪」「フカヒレのラーメン食べ終わった後のスープとか、値段付けれんらぁ・・・」「麺と具がない分だけ安くすれば?」「そっか♪じゃぁ、211円だな」「安っ(笑)!」

好きな食べ物、嫌いな食べ物に思い思いの値段が付いていきます。そして、黒板に一覧表にして書いてもらいました。ここからが授業本番です。

私「じゃぁ、これ。全部でいくらぐらい?」
生徒「ちょっと待って!計算する!!」「大体でいいんでしょ?」
私「大体でいいよ」

答えは大きく分かれました。
Aくんはなんと!大体ではなく、1円単位まで全て計算してくれているではありませんか(笑)! Bさん・Cさんは四捨五入を使った後に足し算をして求めてくれました。が、2人の答えが一致しません。どうやら、四捨五入をした位がそれぞれ、一の位と十の位と異なっていたようです。最後に、Aくんのおかげで、全ての合計に一番近かったのはCさんだということが分かりました。





 予習を進めるうえで、私が一番心がけていること。それは、「虹の風の授業だけでなく、学校の授業でも新鮮味を感じてもらえるような授業をする」ことです。塾で予習学習をしたがために、<学校での授業がつまらない>と感じ授業を聞かない…なんてことになっていては、予習の意味がありません。それこそ本末転倒ですよね。
 予習をすることによる効果は主に次の2つが挙げられます。1つは、<あ、これ虹の風でやったな>と思い出してもらうこと、もう1つは、<虹の風ではこういう風にやったけど、学校ではこんな風にやるんだ。同じ単元でも、やっていることは同じなのに、なんだか雰囲気が違うな>と興味・関心を維持してもらうことです。これを無視した予習は、学校・家庭での学習はただの反復練習となってしまい、学習をつまらないものにしてしまいます。

 子どもにとって、学習は学校・家庭といった日常と一体化していると言っても過言ではありません。私は「授業内のこの時間だけ楽しい授業にする」のではなく、「その後の学習までもが楽しくなるような授業」を目指し、今後も子どもたちに寄り添った学習をしていけたら、と思います。

(岩瀬)

【小4B】国語上「一つの花」

 前回、小4Bクラスの国語の授業では、「一つの花」の単元に入りました。この物語は戦時中、出征していく父親を前に「ひとつだけちょうだい」と食べ物をねだり泣き出した小さな子どもに、プラットホームの端に咲いていた一輪のコスモスを父親が見つけてきてプレゼントする、というお話しです。(これは、戦時中の食糧難を背景に描いたものです)

 さて、授業を始めるため「一つの花」を私が音読しようとした時のことです。


生徒A「先生!これ、戦争の話でしょう?」
生徒B「そうだよ!これ、戦争の話しじゃんね、先生?」
私「そうだけど… なんで知ってるの?」
生徒B「家で読んできちゃった!」
生徒A「でも、私この話しあんまり好きじゃない。」
生徒C「なんで?」
生徒A「だって可哀想なんだもん…。」
私「可哀想?」
生徒A「うん。だって、あの子(主人公)が食べるもの、あまりないんでしょ?それに、戦争みたいな、戦うことは私嫌い。だから、この話し好きじゃない。」
生徒C「そうなんだぁ…。私は別にこのお話し嫌いじゃないけど。でも、私も戦争は好きじゃない。っていうか、嫌い!」


 物語文に興味をもって、自発的に予習をしてきたこと。正直、驚きました。それから、自分の考えを、ただ単純に“嫌い”という括りの中で考えるのではなく、“なぜ”“どうして”と自分自身の気持ちを進んで分析し発言してくれたこと。その発言に対して、普段はあまり自分の意見を主張しない生徒が、自分の意見としてそれを発信してくれたことに喜びを感じました。そして、授業の中でも・・・


私「配給ってなんだろうね?」
生徒A「知ってる!」
生徒B「ニュースでやってるの、俺見た!」
私「ニュース?」
生徒A「あぁ、やってた!地震の時になんか言ってた!」
生徒C「あぁ… 私も聞いたことある!!」
私「じゃぁさ、さらに聞いちゃうけど、配給ってどんなことするの?」
生徒A「要はさ、あれだよ。困っている人に食べ物配るんだら?」
生徒B・C「(うんうん、と頷く仕草)」
私「なるほどね。ちなみに、配られるのは食べ物だけ?」
生徒A「ううん。物資も!」
私「おぉ、難しい言葉知っているね。ところで、物資ってなに?」
生徒B「う~ん、洋服とか。…とりあえず、物だよね?」
生徒A「とにかく、食べ物以外にも、色々あるってこと!」

 
 『配給』という言葉を聞き、これまで見たこと、あるいは聞いたことを総動員しての話し合い。この後、実際の戦時中の配給の写真を見せると、納得したような顔を見せてくれました。





【↑ 戦時中の配給の写真】

そして…


生徒A「思ったんだけど、何か物をもらう時に並んでる感じが、今とあまり変わらないね。」
生徒C「でもさぁ、着てる洋服や髪型、手にもっているものは今と全然違うよ?」
生徒B「本当だ!これなんか、カツオくんだし、こっちはワカメちゃんみたい(笑)」
生徒A「そしたら、こっちは船さんで、隣りにいるのは波平だぁ!!(笑)」
一同「確かに~!!!(爆笑)」

 
 最後、話は脱線しましたが、私が誘導しなくても、現代と当時の様子を比較し、類似点や相違点を写真から読み取ろうとしてくれました。子どもたちが何気なくしていたこの会話こそ、実は非常に大切なものだったのです。
 こういった現代とは異なる時代の物語文を読んでいる時、私は聞いている生徒の顔を見ながら、<全然違う世界の話しを聞いているような気がしているんじゃないかなぁ><イメージが湧き辛いのではないかなぁ>と思うことがあります。実際話しを聞いてみても、「大体こんな感じかな、っていうイメージはあるんだけど、今とは全然違う時代だし、やっぱり違うような気がしてきて最後は分からなくなる」とか。
 想像するに、子どもたちの中では戦争時代と現代とでは、点と点のように別々の世界のもの、という認識をしているのでしょう。でも、実際には時の流れに伴い、少しずつ変化することはあっても、変わらないものが確かに存在します。それは時代と時代が別々に分かれているのではなく、一つの線で結ばれているからこそのものです。それを確認するためにも、今も昔も使われている言葉の意味や内容について考えてみたり、上記のように昔の写真と現代を比べて、「何が同じで、何が違うのか」に着目して考えることが大切なのではないでしょうか。それがイメージを膨らめやすくさせる第一歩に繋がるように感じます。今後、どのような話し合いが展開されていくのか楽しみです。

(岩瀬)

【小4C】保護者会を実施しました。

 先日6月9日、小4Cクラスの保護者会を実施しました。
 小4Cクラスは演劇好きの子どもたちの集まり。授業内の発表も活発で、様々な発想が毎週飛び交う、明るく積極的なクラスです。

 さて、今回このクラスの保護者会を開いた目的は、「小学生で大切にすべきことは何か?」について、ともにお考えいただくこと、子どもたちの授業でのリアルな様子をお伝えすることにありました。
 そこで、まず始めに“学ぶ面白さとは?”をテーマに、室長が小5で取り扱う単元、「小数のかけ算」「小数のわり算」の模擬授業を行いました。計算に自信のあるお母さんと、自信のないお母さん。
「こうじゃなかった?」
「え、そうだっけ?」
 自然とお母さん方の間で、意見や考えがこぼれ出します。わいわい盛り上がったところで、1人のお母さんがふと真顔で言いました。
「もしかして、子どもたちも、毎回こんな感じなんですか?」
 私はなんだか嬉しくなりました。
 と言いますのも、普段、お母さんの目には映ることのない生徒たちの授業での様子が、お母さん自身の体感によってお伝えすることができたように感じたからです。
 一通りを体験していただいた後、小4Cクラスで扱った(国語「白い帽子」の演劇の)授業風景を撮影した映像を見ていただきました。登場人物になりきって演じる子どもたちの様子に、たびたび笑いと歓声が上がっていたのが印象的です(このような形で子どもたちのリアルな様子をお伝えすることができて本当に良かったな、と心から思います)。

 さて、最後は私の模擬授業(国語)です(まさかの模擬授業第2弾に、お母さん方もびっくりされていました(笑))。
 今回はセルフ・カウンセリング(自己発見法)と呼ばれるものを取り入れ、私が扱っている2つのステップをご紹介しつつ、専用用紙の空欄部分、「相手の心のセリフ」について、各々考えてもらう作業をしていただきました(まさか、これで終わると思ってはいけませんよ!笑)。普段の国語の授業でも、虹の風では発表しあうことも大切にしていますので、今回はもちろん!それを忠実に再現させていただきました♪
 突然のことで、驚き照れるお母さん方(未告知ですいませんでした(汗))。
 それでも発表してくださったことに感謝しつつ、「自分の気持ちを大切にすること」が「相手の立場に立って考えることができる」ようになる第一歩であること、「心から感じる(深くまで文章を理解する)ことができた」ことが「登場人物になりきった演技を可能にした」こと、についてお話しさせていただくと、深く納得されたようでした。


 今回の保護者会を通して、私たちの目指している授業のあり方・考え方と保護者の方々が求められているそれらが一致させることができたように感じ、本当に嬉しく思いました。
 今後もこのような保護者会を開いていくことで、子どもたちの様子や虹の風の考え方をより深く、そして丁寧にお伝えしていきたい、と強く感じた一日でした。


(岩瀬)

【小4】算数「およそってなに?」

「“およそ”って言葉、どこかで耳にしたことある?」
 
 授業が始まってすぐ、私は生徒たちに問いかけました。
今回は概数の授業の1回目!・・・ということで、今回は「およそってなに?」について考えてもらうことにしました。突然のことで、きょとんとした顔を見せた生徒たちでしたが、すぐに元気なお返事が。


Aさん「あるよ!」
私  「お、あるんだね! ちなみに、それは何で聞いたの?」
Aさん「ニュースとかでおよそ何万人、って。」
Bさん「あ、それなら私も聞いたことある!」
Cさん「私、思い出した!車についてるやつで、およそ何百メートル先、左ですとか言ってたよ!」
Bさん「確かに!それなら、私もウチの車で聞いたことあるよ^^」
Dくん「あのさ~、俺思ったんだけど、植物の種類や動物の種類でも、およそって使えるんじゃない?ほら、だって数が多いじゃん。」
Bさん「あ~、確かに。」







 “概数”に出会っていないにも関わらず、それに直結する具体例が早くも飛び出しました。私たちはすでに、「“概数”は正確な数が調べられない時などに使う」ことを知っていますが、子どもたちはまだそれを知りません。私は次に、“およそ”の言葉はどんな言葉に言い換えることができるのか、みんなに考えてもらうことにしました。

     
私  「それじゃぁ、もう1個だけ質問ね? “およそ”が使われている場面を今、みんなが話してくれたわけだけど、この“およそ”、他の言葉に言い換えるとしたら、どんな言葉に言い換えられそうかな?」
Bさん「え、・・・違っててもいい?」
私  「間違ったっていいじゃない。言ってごらん?」
Bさん「きっと・・・?・・ああああ!!やっぱり、違ってる!?」
私  「いいじゃん、“きっと”!Bちゃんは、“きっとこのぐらい”の“きっと”に言い換えられると思ったのかな?」
Bさん「うん^^」
私  「なるほどね。大丈夫、自信持ちなよ!他にはどう?あるかな?」
Aさん「んー、じゃぁ、・・・“たぶん”!」
Cさん「“おそらく”!?」
Dくん「俺は、“だいたい”だと思う!!」


 このように、生徒たち1人1人が「これはどういうことだろう?」と考え、答えを出し、お互いにそれを共有し合うことで、「概数」の単元の基盤となる“およそ”に含まれる意味について、より深く考えることができたことと思います。皆さんももうお気付きかもしれませんが、“概数”という言葉は知らなくても、「“およそ”は正確な数が調べられない時などに使う」ということを、子どもたちははそれぞれの経験の中から学んでいたんですね。だから、“およそ”の言い換えもスムーズに行えたのです。


 1つの事柄を1箇所から考えるのではなく、別の方向から考えてみることは、子どもたちにとって、今までは知りえなかった新たな側面を見つける良いチャンスになるはずです。新しいことを自分で見つけ出すことは、知る喜びや楽しみに繋がっていくだけでなく、「自分の力で見つける(知る)ことができたんだ」という大きな自信と、「これを考えることができたんだから、今度も新しいことを見つけることができるかもしれない」という更なる希望にも繋がっていくと私は確信しています。私がそのようなきっかけを作り、子どもたちに投げかけることで、たとえ僅かであっても子どもたちに知る喜びや楽しみを味わってもらえたら幸いです。
(岩瀬)

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